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【震災を乗り越えて】北海道胆振東部地震から3年。森に生きる人々の持続可能なものづくり

【多様な林業のカタチ 北海道厚真町の挑戦】9月6日(月)19:00-20:30 +懇談会(オンライン開催)チケットページ:https://atsuma0906.peatix.com/

全国各地から厚真町に集まったメンバーとつくる、森とデザインを軸にしたクリエイティブ・プロジェクトです。震災から2年目となる昨年9月6日に幕を開け、「忘れられゆく災害の記憶を、年輪に刻もう」という趣旨で、被災した木々をアップサイクルするプロジェクトを開始しました。その開発過程において、被災木だけでなく、森には伐採の際に活用されずに捨てられてしまう木々も多くあることから、方向性を「厚真の生態系の中で循環するプロダクト」と再定義し、プロダクトづくりを進めてきました。

"ATSUMA 96% PROJECT"から誕生した2つのプロダクト。「ITATANI」と「VOSA HOOK」。「ITATANI」はアイヌの言葉でまな板のこと。震災で被災した古材をアップサイクルしたプロダクトとして、新進気鋭のグラフィックデザイナー小林一毅の手で、新たな命が吹き込まれました。

ITATANI(まな板)

「VOSA HOOK」は厚真町メンバーのアイデアから生まれたプロダクト。森から木を運び出す際の枝払いで、そのまま森に捨てられるか、燃やされていた枝に、新たな価値を与えたいという想いから始まりました。枝をプロダクトに昇華させたのは、デザインユニット「MUTE」のプロダクトデザイナー、イトウケンジ。自然そのままのフォルムの中に研ぎ澄まされた美意識が宿る世界にひとつだけのプロダクトが生まれました。

VOSA HOOK(フック)

【震災を乗り越えて】北海道胆振東部地震から3年。森に生きる人々の持続可能なものづくり

2つのプロダクトの監修を務めたのは、ろくろ舎ディレクターの酒井義夫。厚真町メンバーと対話を重ね、その土地の風土や人々にフィットするプロダクトを追及し、試行錯誤の末にプロダクトを完成させました。グラフィックデザイナー 小林一毅:https://www.instagram.com/kobayashi.ikki/?hl=jaMUTE イトウケンジ:http://www.mu-te.com/ろくろ舎 酒井義夫:http://rokurosha.jp/そして現在厚真町でそのプロダクトの制作が始まっています。大切に育ててきたプロダクト。今回のイベント限定で先行発売を行います。

採取した枝を煮て皮剥き作業を行う様子

古材の製材作業風景

厚真町で林業に携わり、今回のプロジェクトに関わってきたメンバーを中心に、一般社団法人ATSUMANOKI 96(代表理事:中川貴之)が設立されました。厚真町の生態系の中で「循環する持続可能な林業を育てる」こと、また「森と関わる人々を増やし育てる」ことを目標に活動しています。厚真町林業の特徴は、その多様性にあります。既存の林業の枠にとらわれないユニークなメンバーたちが、林業の無限の可能性を見せてくれることが大きな魅力といえるでしょう。イベントでは、個性あふれるメンバーの紹介と今後の活動についてお話します。

ATSUMANOKI 96 メンバー

中川貴之

大学時代に森林の世界に出会い林業現場を9年・広葉樹製材の現場を4年経験。森林とエンドユーザーをつなぐ製材加工での生業作りを目指し厚真町地域おこし協力隊として活動しながら2年前に「木の種社」を設立。丹羽智大1958年に祖父が創業し1990年に法人化された『有限会社丹羽林業』に3代目次期社長として勤務。2019年には北海道より北海道青年林業士として認定され、地域林業のリーダーとしての活動を期待されている。西埜将世道が無くても、木々の間を縫うように丸太を搬出することができる利点を活かして、馬の力を使って、間伐搬出作業の仕事をメインに起業。その他、教育分野での働く馬の活用、ワイン畑での馬耕など、今の時代に合った形でのワーキングホースの活用の形を試行している。坂野昇平今年の4月より地域おこし協力隊として厚真町に移住。人が集う森づくり・森林空間デザインができる林業事業家になることが目標。CNCルーター導入し、デジタル制御の木工に挑戦中。薪割りが好き。鈴木大輔2017年厚真町に移住し胆振東部地震を機に木工の世界へ飛び込み一から勉強し起業。ATSUMA CRAFT WOOD IKORを設立。通常は捨てられてしまうような木材を有効利用したり地元厚真町で育った木にこだわって作品を製作。永山尚貴厚真町地域おこし協力隊林業支援員に応募し移住。その後習得した林業や樹上伐採の技術や趣味の木工を生かして、「森林の入り口」を起業。大人や子どもが楽しく森林へ足を踏み入れるキッカケづくりを日々思案中。「ATSUMA96%」の新たな挑戦は、まだ始まったばかりです。いつか厚真町にも足を運んでいただける日が来ることを願いつつ、まずはオンラインでお会いしましょう。デザインに興味がある方、まちづくりに関わっている方、森林保全に取り組んでいる方、循環型社会に関心がある方、厚真町のファンの方、多くのみなさまのご参加をお待ちしています。

“ATSUMA96%PROJECT”について

厚真町を中心に他地域のメンバーも加わったハイブリッドなチームです。厚真町からはATSUMANOKI 96、他地域からは、以下メンバーが参加しています。酒井義夫(ろくろ舎、プロダクト監修)佐藤かつあき(一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO、クリエイティブ監修)村上直子(一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO、コミュニティ形成)大塚智子(Blue Empathy、コミュニティ形成)中屋祐輔(dot button company株式会社、プロジェクト統括)奥田彩亜(dot button company株式会社、ディレクター)石川陽子(dot button company株式会社、ディレクター)

dot button companyについて

dot button company株式会社は、ファンマーケティングを軸に、戦略設計からキャスティング・ディレクション・イベント企画など一気通貫でプロデュースをしております。当社は「体験を開発する」を理念に掲げ、様々な社会問題をビジネスの手法で解決するプロジェクトを推進しております。公式サイト:https://dotbuttoncompany.comdot button company株式会社所在地:東京都世田谷区代表取締役:中屋祐輔