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Nov

知っておきたい「全体矯正」と「部分矯正」の違い、それぞれのメリット・デメリットとは

知っておきたい「全体矯正」と「部分矯正」の違い、それぞれのメリット・デメリットとは

 知っておきたい「全体矯正」と「部分矯正」の違い、それぞれのメリット・デメリットとは

歯を矯正する際の選択肢として、「全体矯正」と「部分矯正」があります。それぞれ特徴が異なり、矯正の目的や仕上がりの希望によって、選ぶべき矯正方法は変わってくるはずです。では、どのような基準で選択すればいいのでしょうか。「富士見台駅前歯科・矯正歯科」の藤間先生に、全体矯正と部分矯正を比較してもらいました。[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

部分矯正と全体矯正の違いとは?

編集部:矯正には、「全体矯正」と「部分矯正」があると聞きました。藤間先生:はい。全体矯正は、すべての歯を動かして矯正をおこなっていきます。見た目の改善だけでなく、あご全体の機能や噛み合わせを改善する目的も併せています。そのため、場合によっては抜歯することも考える必要があります。編集部:その一方、部分矯正は歯の一部だけを矯正するということですか?藤間先生:その通りです。部分矯正は見た目の改善を主な目的としており、「前歯の凸凹を綺麗にしたい」、「すきっ歯を治したい」といったお悩みに対して有効です。編集部:部分矯正と全体矯正では、費用や期間なども変わってきそうですね。藤間先生:大きく異なります。一般に、部分矯正は気になる部分を中心に一部の歯を動かすのに留まるので、費用は比較的抑えられます。しかし、全体矯正はすべての歯を動かすため、部分矯正の倍以上費用がかかるケースがほとんどです。編集部:治療が終わるまでの期間については、いかがでしょうか?藤間先生:もちろん、全体矯正の方が治療に必要な期間も長くなります。ワイヤー型やマウスピース型など矯正方法にもよりますが、部分矯正と比べて全体矯正は治療期間が約2倍以上かかる場合が多くなります。

部分矯正のメリットとデメリット

編集部:部分矯正を選ぶメリットは、やはり費用面でしょうか?藤間先生:「全体矯正だと経済的負担が大きい」と悩む人は、部分矯正を選択するケースが多いですね。また、「見た目だけ早く改善したい」と機能にそこまで悩んでいない人や短い治療期間を望む人も部分矯正を選ぶ傾向にあります。治療費が安いことに加えて、短期間で矯正できることは利点と言えるのではないでしょうか。編集部:ほかには、どのようなメリットがありますか?藤間先生:気になる部分だけを治療できることも、部分矯正のメリットと言えるでしょう。特に、部分矯正では前歯の治療する患者さんが多い傾向にあります。前歯によって他人に与える印象が大きいのが理由の1つだと思います。また、前歯だけの治療なら矯正装置による痛みも少なくすむので、全体矯正に比べて精神的な負担も少ないですよね。編集部:反対に、部分矯正のデメリットとは?藤間先生:先ほども説明したように部分矯正は見た目の改善が主な目的なので、噛み合わせまで矯正することができません。また、全体的に噛み合わせや歯並びが悪い場合、部分矯正では対応できません。その場合は、全体矯正をおこなう必要があります。編集部:仕上がりも全体矯正と異なるのですか?藤間先生:はい。全体矯正に比べて、矯正の仕上がりが甘くなる場合があります。また、歯列の一部だけを矯正するため、歯と歯の間を削る量が多くなるケースもあります。